暦の上では秋を迎えたものの、日中はまだまだ残暑が厳しく、強い日差しに悩まされ、窓まわりの⾒直しを考える⽅も増えています。
窓まわりといえば、カーテンの⾊や機能に⽬が向きがちですが、実はカーテンレールによって部屋の雰囲気も⼤きく変わります。素材やデザイン、取り付け⽅法で、同じカーテンでも印象がガラリと変わることもあるのです。
今回は、カーテンレールの種類や選び⽅のポイントを解説します。
カーテンレールを選ぶときは、まず何を優先したいのか を考えることが⼤切です。⼤きく分けると、カーテンレールには 「機能性レール」と「装飾性レール」 の2種類があります。
メリット:開閉がスムーズで、さまざまな窓に合わせやすい
デメリット:デザイン性は控えめで装飾効果は低い
・毎⽇カーテンを開け閉めする
・重いカーテンを使う予定
メリット:デザイン性が⾼く、部屋の雰囲気を華やかにできる
デメリット:価格や設置の⾃由度はやや制限される
・部屋の雰囲気やコーディネートにこだわりたい
・来客の⽬に触れるリビングでおしゃれに⾒せたい
どの部屋でどのように使いたいかによって、向いているレールのタイプが変わってきます。
⼈によって重視するポイントは異なるため、参考にしつつ、使い勝⼿や好みに合わせて選ぶことをおすすめします。
・寝室(遮光や静⾳性を重視)
・⼦ども部屋(安全性・耐久性重視)
・脱⾐室・洗⾯所(湿気や扱いやすさ重視)
・書斎や仕事部屋(遮光性や開閉のしやすさ重視)
・オフィス・施設(メンテナンスや使いやすさ重視)など
・リビング(来客の⽬にも触れる、雰囲気重視)
・ダイニング(部屋の印象を華やかにしたい場合)
・寝室(ベッド周りをインテリアとしておしゃれに演出したい場合)
・趣味部屋(読書・⾳楽・趣味のコーナーを彩るアクセントとして)など
カーテンレールを選ぶときには、シングルレールかダブルレールかもポイントになります。
扱いやすく、シンプルなカーテンの開閉に向いています。軽量カーテンや、開閉頻度が⾼い場合に使いやすいです。
ドレープカーテンとレースカーテンを使い分けることができ、光の調整やプライバシー確保に便利。部屋の雰囲気やデザイン性も意識したい場合に向いています。
カーテンレールには⼤きく分けて「既製品」と「オーダーメイド」があります。賃貸住宅や建売住宅では窓のサイズが規格化されているため、既製品のレールで⼗分対応できます。
しかし、注⽂住宅のように窓の⼤きさや形が⾃由に設計される場合、既製品では合わないことも少なくありません。その際は正確な採⼨を⾏い、特注サイズで作る必要があります。オーダーメイドなら窓にぴったり合わせられるのが利点ですが、既製品より費⽤は⾼めになるのが⼀般的です。
取付⽅法は⼆種類あり、天井付けと正⾯付けがあります。
窓の上ではなく天井からレールを取り付ける⽅法
メリット:窓を⾼く⾒せられ、天井から床までのカーテンで部屋が広く⾒える
窓枠の正⾯(壁⾯)にレールを取り付ける⽅法
メリット:取り付けやすく、窓サイズに合わせてカーテンを調整しやすい
窓をすっきり⾒せたいなら天井付け、壁や窓枠をしっかり覆いたいなら正⾯付けがおすすめです。
取り付けたい位置にしっかりした下地があるかを確認しましょう。⽯膏ボードのみの場合は専⽤アンカーや補強が必要です。下地センサーなどで確認するか、プロに相談しましょう。
窓の上にエアコンが設置されていたり、近くに背の高い家具がある場合は、取り付けや開閉の際に支障が出ることがあります。また、出入口やクローゼットの扉が干渉する位置にあると、設置そのものが制限されるケースもあるため、事前の確認が大切です。
厚⼿の遮光カーテンや⼆重掛け(レース+ドレープ)を予定している場合、レールが重さに耐えられる仕様かどうかをチェックしておく必要があります。
カーテンレールは、⼀⾒シンプルなパーツですが、部屋の印象や快適さを左右する⼤切な存在です。⽬的や部屋に合ったタイプを選び、サイズや取付⽅法を確認することで、より満⾜のいく空間づくりができます。
ただし、窓の形状やレールの耐荷重、設置環境によっては専⾨的な判断が必要になることもあります。迷ったときや不安な点があるときは、プロに相談するのもおすすめです。